クリーニング
衣類や 寝具などと同様、革靴も履いた後はお手入れをする必要があります。革靴を履いた後は、柔らかいクロスまたはブラシで汚れを拭き取ってください。そうすることによ り、見えないホコリや汚れがステッチ部や起毛の隙間の中に入り込み靴を変色させてしまうのを抑えることができます。また、ホコリを払うことで、輝きを取り戻し、靴を清潔に保ち、足の健康を維持することができます。
※ケア用品は乾いた靴にのみ塗布してください。SMOOTH LEATHER | スムースレザー
スムースレザーの場合は、布を使用することで十分です。スエード革のお手入れには、専用のブラシやクリーニングラバーがあります。また初めてご使用の前に、防水の含浸剤で処理してください。これにより、湿気によるシミから靴を保護し、汚れの蓄積を抑え、日々のお手入れを簡単にすることができます。スプレー式の含浸剤が最も簡単に塗布できます。約30cmの距離からスプレーするだけです。シューケア製品を使用する前に、2種類のスムースレザーを見分ける必要があります。レザーに水を一滴垂らし(靴の内側の目立たない部分を選んで)、やさしくこすりつけます。水が浸透して革が黒ずんできたら、その靴はいわゆるアニリンレザー(水溶性のアニリン染料を染み込ませた革)でできています。水が滴り落ちるようであれば、表面染色のスムースレザーが使用されています。レザーの適切なお手入れ方法については、以下をご参照ください。
ANILINE LEATHER | アニリンレザー
メフィストでは、主にカラーコートを施さず、気孔が見えて通気性に優れているアニリンレザーを使用しています。 革の質感を損なわないように薄い染料を使うため 、コーティングされていないアニリン染めのレザーは色の濃さが場所によって若干異なることがあります。また、アニリンに保護膜を施していても、吸水性が高いため、クリーニングやお手入れの際に一時的に色が変化することがあります。革が湿っている間は、色が多少濃く見えるようになります。 ケア用品はごく薄く、手で回転させながら塗布してください。つけすぎはシミの原因となります。その後、毛羽立ちのない柔らかい布か市販のブラシで磨いてください。色落ちや油シミを抑えるためにクリーニングの後に防水スプレーで処理することをおすすめします。
SUEDE | スエード
スエードのメンテナンスには、グリースやワックスを使用すると、非常に細かい毛が付着してしまうため、スエード革用のスプレーをお勧めします。スエード革用スプレーは、色をリフレッシュさせるだけでなく、防水による水垢から靴を保護する効果もあります。新品のうちは、アッパーレザーから研磨剤(細かい革の粉)が出ていることがあります。これは色落ちと勘違いしないでください。このような場合は、軽く叩くか、掃除機のパワーノズルを使って吸引してください。または、粘着性のある清潔な糸くず取りローラーでほこりを取り除いてください。スエード革靴は、定期的にクリーニングブラシでブラッシングし、時々防水スプレーを含浸させる必要があります。通常のほこりやわずかな磨耗は、クリーニングブラシや研磨パッドで取り除くこともできます。各ケア用品は靴の見えない部分でテストし、望ましい結果が得られない場合は、すぐに使用を中止してください。
OTHER | その他レザー
レザーの種類によっては、オイルやグリースで表面処理されているものがあります。このような革はプルアップレザーと呼ばれ、すぐに摩耗が進みますが、ブラッシングで簡単に手入れができます。
※間違ったお手入れ方法やケアやケア用品を使用してしまった革は、修復が困難です。そのため、それぞれのケア用品やクリーニング用品は、まず靴の内側の目立たない部分でテストすることをお勧めします。
※アセトン、ステインリムーバー、クリーニング溶剤、エチルアルコールなどの溶剤は絶対に使用しないでください。
コンディショニング
革靴は 長く履いていくと傷み、色褪せていきます。 靴箱に長期間入れたままの状態でも同様です。そのまま放置していくと油分や水分が抜けていき乾燥が進んでしまいます。靴はコンディショニングをすることにより劣化を抑えることができます。革にしっかりと栄養分を与え、より気孔に浸透させるためには、クリーム状の保革剤を選ぶことをお勧めします。
保革剤を塗るときは、少量で十分です。小豆粒くらいの量をはじめに使い、必要に応じて少しづつ増やすようにしましょう。必要以上に塗ると、革の気孔をふさいでしまい、成分が十分に浸透しなくなります。また、保革剤を塗る際は直接塗るのではなく布ご使用ください。布を使用する場合、ポリッシュに使用するものとは異なる布を使用してください。そのまま10~20分放置して保革剤を馴染ませた後、きれいな布またはブラシで全体を軽くなじませるようにして拭き取ります。
ポリッシング
ただ靴を磨くだけでいいのか、それとも保革剤が必要なのか。メフィストでは革靴をお手入れする際、コンディショニングとポリッシングの両方を行うことをお勧めします。ポリッシュには靴に色と輝きを与える効果があり、その一方でコンディショナー(保革剤)には革に栄養を与える効果があります。
保革剤と同じ原理で、ポリッシュも控えめに使い、必要に応じて量を増やしてください。使いすぎると、革が黒ずんでしまう可能性があります。
注意事項
・ 靴が濡れた場合は、水分を吸収させるためにタオルや新聞紙などを詰め、自然乾燥させてください。直射日光やヒーターの近くに放置すると、靴が硬くなり、ひび割れする原因になるため避けてください。
・ヒールカウンター(踵部分)が痛まないよう、靴べらをご使用ください。
・靴紐はぬるめの石鹸水で洗い、干して乾燥させてください。
・着用頻度の低い靴でも、少なくとも年に一度はメンテナンスをしましょう。着用時に靴が壊れる可能性を減らすことができます。
・靴を履く時は必ず靴下を履くようにしましょう。たとえ寒い日でも、足は汗をかきます。適切な靴内環境を保つことにより、靴の硬化を防ぎます。